1 本年5月22日の日本経済新聞の朝刊において、一般社団法人認定支援機関ネットワーク機構(通称Nネット)の記事が掲載されていました。これは、埼玉県内の公認会計士や中小企業診断士、税理士等の専門家が、中小企業の経営を支援するために設立した組織です。具体的な活動内容としては、会計士や診断士等の専門家がチームを組み、中小企業の再生計画や経営改善計画、事業承継計画の策定、補助金申請等の業務を支援するというもののようです。

また、このNネットには、賛助会員などとして、埼玉りそな銀行、武蔵野銀行、埼玉縣信用金庫のほか、県信用保証協会や日本政策金融公庫も参加し、中小企業の経営支援について、埼玉県内の専門家と金融機関が協力体制を構築したということになります。中小企業の経営支援については国も力を入れているところであり、今後の動向が注目されます。

2 ところで、このNネットの設立については、当職も参加する埼玉弁護士会所属の有志の弁護士で構成される中小企業の事業再生等に関する私的勉強会においても話題になっており、今後、埼玉弁護士会所属の有志の弁護士団体も、このNネットに参加するかどうか、現在、協議しているところです。

  私の個人的見解としては、我々弁護士有志で構成される任意団体も、中小企業の事業再生にあたり、債権カットが必要となるような場合、特に中小企業の事業再生の新スキームである特定調停の申立てが必要な場合等の受け皿として、上記Nネットに積極的に参加してみてはどうかと考えています。

ともすると、弁護士というと、残念ながら、「最後に相談に行くところ」、あるいは、もっとひどいと、「弁護士に相談に行くと破産させられる」というマイナスイメージが定着してしまっているようです(確かにそのような弁護士が一部に存在すること自体は一概に否定できませんが…)。

  しかし、我々有志の勉強会では、弁護士も、まずは事業再生の可能性を模索すべきであって、いやしくも、その可能性すら検討せずに、安易に破産を勧めるというような対応はあってはならないと考えております。そして、中小企業の事業再生にあたり、特に、債権カットが必要となる場合等、法的手続が必要な場合には、弁護士以外の他の専門家にはできないことですから、一定の重要な役割を担うことができるはずであると確信しています。

以上のとおり、我々弁護士も、中小企業の事業再生、経営支援という共通の目標を達成するための同志として、隣接他士業の専門家や他の関係諸団体と積極的に協力関係を構築し、互いに協力し合うことが必要であると考えています。